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シルバー世代の新トレンド!民宿と高齢者ケアが融合し、50%増の客流を達成
- 2025.05.02
- #旅行
中国のシルバー世代の旅行トレンドをご紹介します。
現在暖かくなり旅に出るのにぴったりの季節です。都市の喧騒から離れて自然豊かな場所で心身をリセットしたいという人々のニーズに応え、中国では民宿が注目を集めています。民宿は今や若者だけのものではなく、シニア世代にも大きな人気を誇ります。特に「シルバー経済」の発展とともに、民宿業界は個性豊かなサービスを提供する方向に進化しています。


近年では、高齢者に寄り添ったリノベーション型民宿が増えており、「暮らすように旅する」新たなライフスタ
イルとして注目されています。例えば、杭州にある「花驿」という民宿は、オーナーが95歳の祖母の青春時代の思い出を再現した宿で、その物語と懐かしい空間に多くのシニア客が心を惹かれました。宿泊客は、親子三代や年配の友人同士で訪れ、民話を聞いたり、手作業を楽しんだりすることができます。食事も、懐かしさを感じさせる家庭的な料理が提供され、心温まる滞在を提供していました。


民宿業界は、こうしたシニア層の需要の増加に対応する形で進化を続けています。民宿予約サイト「途家」のデータによると、シニア層の宿泊予約は急増しており、特に木造コテージや農家民宿、洋風古民家など、個性豊かな宿が人気を集めています。シニア層は、春や秋のオフシーズンに温暖な地域を旅行先として選ぶ傾向があり、健康面への配慮や快適な環境が整った民宿が選ばれています。
また、民宿の改装やサービス強化が進んでおり、安全面に配慮した施設が増えています。湖州・安吉にある「溪客院」では、高齢者が安心して過ごせるよう、滑りにくい床材や緊急通報装置を導入し、農作業体験や季節の収穫を楽しめる場を提供しています。こうした取り組みが、シニア層にとっての理想的な宿泊先として支持されており、さらに、民宿には健康や伝統文化を重視したサービスも増えており、中医学を取り入れた養生民宿や、手作りの工芸体験ができる宿が人気です。これらの宿は、旅行を通じて心と体をリフレッシュできる機会を提供しており、シニア層の新しいライフスタイルの拠点として注目されています。
民宿は、単なる宿泊場所にとどまらず、旅行、健康、生活が融合した「軽やかな終の住処」としての可能性を持ち続けています。シニア層が好奇心を持ち、感動的な旅を続けられる場として、今後ますます注目されることが予想されます。
出典:潮新聞公式アカウント