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ZARAがカフェ業界に進出!これは“話題づくり”か、それとも新たなブランディング戦略?
- 2025.05.02
- #ラグジュアリー
中国のラグジュアリー情報をご紹介します。
スペイン発のファッションブランドZARAが、中国・南京の店舗にブランド初となるカフェ「Zacaffè」を併設し、大きな注目を集めています。アジア太平洋地域の旗艦店での展開であり、中国市場では初の“カフェ要素”を取り入れたZARA店舗となります。


新たにオープンしたZARA南京店は、「中華一の商業エリア」と呼ばれる南京・新街口に位置し、1階にZacaffèを設置。スタイリッシュかつコンパクトな空間に、本格的なエスプレッソマシンを3台備え、カフェ好きにもアピールする仕様です。現在は店内注文スタイルで、通りに面したガラス窓越しにその様子がうかがえます。


また提供されるメニューはアメリカーノやラテなどシンプルな構成で、価格は20〜40元(約400〜800円)。コーヒー豆の産地や焙煎方法などの情報も丁寧に記載されており、こだわりの一杯を提供しています。使用している豆は、南京発のスペシャルティコーヒーブランド「UNiUNi」によるもので、バリスタも同ブランドから派遣されています。
ZacaffèはZARAが直営で運営しており、価格やサービスの設定もすべて自社で管理。1日の提供数は100〜200杯程度とのことですが、ZARA店舗の中に溶け込むように設計されたカフェスペースは、買い物の合間に立ち寄る顧客の滞在時間を延ばす役割を担っているようです。
こうした動きはZARAに限らず、近年ではコーチ、グッチ、LV、Miss Diorといったファッションブランドが中国市場でカフェ展開を進めています。例えばコーチは2024年7月に中国初のカフェを上海にオープンし、グッチは有名カフェブランドとのコラボを通じて限定メニューを展開するなど、ブランド体験の多様化を図っており、ブランド戦略の専門家や業界アナリストも、今回のZARAの取り組みを「ブランド価値の向上」「顧客との接点拡大」「ライフスタイル提案の強化」といった観点から高く評価しています。またZARAが新たなビジネスモデルの一環としてカフェ事業を位置づけていることがうかがえます。
ファッションとカフェを融合したこの新たな業態が、ZARAの中国市場におけるブランド戦略をどう進化させていくのか。今後の展開に注目が集まります。
出典:ネット観察者公式サイト